初のCWC連覇を達成!
ハイ、フラグ回収!(笑)
私の試合直前の記事に加え、一級フラグ建築士北澤豪の「2-1でグレミオ勝利」、グレミオ監督のレナト・ガウショの「俺の現役時代はロナウドより上」など、濃厚なフラグが試合前から漂っていたこの決勝戦。しっかりレアルマドリードがフラグを回収して史上初のクラブワールドカップ連覇を達成した。
このブログを読んでいる人は「ちょっwwお前予想外れてるじゃん。ジダン以上の無能かよ!」と思っているかもしれない。だが相手のグレミオの守備は確かに一定の強度だったが、総合的に見るとマドリーが先日引き分けた、オワコンビルバオよりも遥かにレベルの低いチームである。
というわけで今日のように「ビックマッチ界王拳」が発動すれば負ける可能性は限りなく低い相手であった。私は準決勝のユルユルガバガバ守備を観ていると、「ビックマッチ界王拳」が発動しない可能性もあると思っていたので敗戦の可能性も考慮していたのだが、さすがにジダンも選手達もそこまで馬鹿ではなかったようだ。
逆に去年の鹿島戦は「ビックマッチ界王拳」が発動せずに、アジアのチームに延長戦まで行くという失態を演じた。
というわけで今日の試合の勝因があるなら監督のジダンがモチベーターとしてチームに「ビックマッチ界王拳」を発動させた、これだけである。「そんな非論理的な感想があるか!」と言われそうだが、マドリーは昔からこういう非論理的なチームなので仕方ない(笑)
なので、このチームとジダンの采配に対する私の評価が変わる事は無く、以前と同じ「マンネリ気味の布陣で遥かに力の劣る相手にエースの一発で勝った」という評価しか下す事ができない。
絶対的な強さと相対的な強さ
この試合を観て普段試合を観てない一般の人が「マドリーつえー」「ロナウド・モドリッチやば過ぎ」とか言うのは喜ばしい事だし、理解できるが、普段試合を観ているマドリディスタ達が同じ事を考えているのなら「それは楽観的過ぎる」と言わざるをえない。今日のマドリーは確かに相手を上回っていたが、それは相手のレベルの低さに助けられた「相対的な強さ」であり「絶対的な強さ」ではない。
この場合の「絶対的な強さ」とはどんなレベルのどんなスタイルのチームが相手であろうと、自分達のスタイルを貫き通して勝てるという意味である。
「今のマドリーがそのレベルに達しているか?」と言われれば答えは「NO」と言わざるを得ない。
そもそも「絶対的な強さ」なら、ビルバオを相手に引き分けたり、格下のジローナやトットナム相手に負けるなど有り得ないはずである。今日の試合も1点しか獲れなかったという事実を忘れるべきではない。
正直言って今日の勝利で、ジダンが今まで蓄積した実験結果を有耶無耶にする事を私は一番危惧している。
もしジダンが「やっぱこの布陣最強じゃん。この布陣でCL3連覇と3冠目指すでー」なんて思ってたら、地獄のシーズンになるだろう(笑)
アルジャジーラ戦の記事で「イスコが次のグレミオ戦でも出場するようなら非常に危険なサインだと言える。」という事を書いたが、その気持ちは今も変わっていない。
ジダンが今日とまったく同じ布陣でクラシコに臨みそうな雰囲気がプンプンしているのだが(笑)
「アセンシオとコバチッチを使わなかったのはクラシコに向けて温存するためだよな?そうだよなジダン!そうだと言ってくれー!」という気分である。
最高のシナリオと最悪のシナリオ
クラシコで起きそうな事と、そうなった場合の残りのシーズンを想定してみた。
①ジダンがアセンシオ、コバチッチをイスコ、カゼミーロに代えて先発に抜擢し勝利。そしてその後その布陣がベースになる。おそらくこれが最高のシナリオだろう。こうなればチームの調子が上向き、前述した「絶対的な強さ」を持ったチームに成長できる可能性を秘めている。 |
②ジダンがCWC決勝と同じ布陣でクラシコに臨み敗戦。しかしその敗戦からジダンがスタメンを再考。リーガ制覇が難しくなった事から若手にチャンスが与えられて、ポジション争いが激化。アセンシオ・コバチッチの序列が上がり、以後スタメンに。「負けるんかい!」とツッコまれそうだが、おそらくそれぐらいじゃないとジダンの特定の選手への依怙贔屓は崩れないと私は考えている。 |
③ジダンがCWC決勝と同じ布陣でクラシコに臨み勝利。そしてその布陣がシーズン後半もベースに。クラシコ勝利は素晴らしいのだが、結局イスコ中心の布陣では偉業を成し遂げる事はできないと私は考えてる。しかもクラシコで勝って勝ち点差が狭まったため、ローテーションがしにくくなり、選手起用が保守的に。若手がベンチで腐る様が容易に想像できる。一時的に雰囲気は良くなるかもしれないが、暗黒の匂いが濃厚に漂う。 |
④ジダンがアセンシオ、コバチッチをイスコ、カゼミーロに代えて先発に抜擢し敗戦。ジダンが「やっぱイスコとバスケスや!アセンシオなんていらんかったんや」状態に。言うまでも無く暗黒。 |
⑤ジダンがCWC決勝と同じ布陣でクラシコに臨み敗戦。そして試合後のインタビューでジダンが「バルサも勝ち点を落とすはず。今まで通り続けるだけ。キリッ」みたいな事を言って、シーズン後半もイスコトップ下布陣を継続。言うまでも無く暗黒。 |
不等号で表すと、
最高のシナリオ ①>②>③>④>⑤ 最低のシナリオ
となる。
ていうか暗黒の割合高くね?(笑)5分の3が暗黒とかww。
しかも何が悲しいって①の可能性が低そうなのがなんとも…。
私は今シーズンのバルサは安定しているが、そこまで強いとは思えない。なのでイスコトップ下でバルセロナに勝っても、私の評価は変わらないし、PSGには勝てないのではないだろうか。
勿論、上記以外の結果も考えられる。イスコが自分のプレーの問題点に気付いて急激に成長するとか、ジダンが急に名将に生まれ変わるとか、補強で序列が変わるとか、色々考えられるのだが、現時点では可能性は低いと言わざるを得ない。
選手評
ナバス シュート1本なので、なんとも(笑)ただグレミオのFKは「枠行ってたら入ってた疑惑」があるので、やはりケパちゃんカモン。
マルセロ 相手がブラジルのチームだからなのか今日は舐めプ要素は感じられなかった。ていうか今日の試合で普段どんだけ舐めプしてるのかが明らかになった(笑)いつもこれぐらいやってくれ。
カルバハル 何か今日はオーバーラップが控えめだったような…。おそらくカウンターを警戒していたのだろう。相手にチャンスを創らせなかったので文句無し。
ラモス 今日は気合入ってたし、集中してた。「クラシコで退場するとそのシーズンにマドリーはタイトル獲得」というジンクスがあるが、退場は勘弁。まぁバルサなんで無実の罪で退場させられる可能性もあるけど(笑)10-11シーズンのベルナベウクラシコでペドロがアルベロアに体当たりして勝手に吹っ飛んだのに、アルベロアにイエローが出たのはワロタ。
ヴァラン まぁ無失点だからいいのだが、なんか軽いプレーと意味不明な攻撃参加が多かった。16-17シーズンのメスタージャでのバレンシア戦でジダンにブチ切れられたのを忘れないでもらいたい。
カゼミーロ イエローを貰うが、手を緩めずルアンを完封。最近良いと思うけど、メッシを苦手としているのでジダンはクラシコでどうするか?
モドリッチ MVP。世界最高のMFである事を証明した。彼がイスコと決定的に違うのは、プレーするエリアによってプレースタイルを変えられる部分。低い位置でシンプルに捌けるし、ゴール前でドリブルで剥がしてシュートまで行けるし、潰しも出来る。
クロース 今日はいつものユルユル守備もなく、集中してた。クロースの才能って説明しにくいけど、やっぱスゴイ選手だなと感じた。私が思う彼の凄さはギリギリで判断を変えられるという事。そしてその判断が最善の判断になっているという事。
イスコ 決定的なパスは今日も出せなかった。しかし今日は評価するのが難しい。いつもと違うプレーをしようとしているようにも見えたし、たまたまそうなっているような気もするし(笑)最初右サイドにいたけど、あれはジダンの指示なのだろうか?自分で考えて右にいるなら微かな期待が持てそうなのだが…。まぁ例えそうだったとしても、「不良少年が更生して普通になった」のと同じで、既に年下のアセンシオは出来ているわけだから、私のアセンシオ支持は変わらない。
ベンゼマ シュート下手すぎてワロタ。学校の体育の授業で運動神経無い奴がよくああいうシュートしてたよね。たぶんジダン的にはここでゴールさせて自信回復させたかったのだろうけど、見事に失敗に終わった。マジョラルなら少なくとも2試合で1点は決めてたと思うのだが…。本来ならベンチに座らせられるのが妥当だろう。ここまで結果を出していない選手が試合に出続けると、チーム内に不協和音が鳴り響いてもおかしくないと私は思う。
クリスティアーノ・ロナウド やっぱ決めるべき時に決めてくれる。彼しか期待できないのが逆に心配。
ルーカス・バスケス 何も期待してないので特に感想もない。彼の役割はアセンシオでも出来ると思うが、クラシコに温存したと思いたい。
ベイル やっぱりオープンな展開だと活きる。クラシコでは勝っている状況で出してあげたい。それがチームのためになるし、彼のためになる。
ジダン モチベーターとして「ビックマッチ界王拳」を発動させた事は賞賛に値する。だが停滞気味&食傷気味のスタメンで臨んだ事には失望。CWC2戦でセバージョス、マルコス、マジョラル、テオ辺りに出番を与えなかった事も疑問。前述したように「クラシコでジダンがどんなスタメンを選ぶか」が今シーズンのマドリーの運命を占う上で試金石になると思っている。まぁ見物である。