ジズーは何処へ?
『TVE』のインタビューで、ジダンが「近いうちにベンチに戻る」と監督業再開への意欲を語っている模様。
もしや本当にマンチェスターユナイテッドに行くのか?
ユナイテッド側がジダンを欲しがっているのは本当だと予想している。今シーズンのモウリーニョの振る舞いを見ていると、彼が長期政権を築くようには思えない。
ユナイテッドファンの知り合いに「どう思う?ジダンで上手く行くと思う?」と聞かれたのだが、正直返答に困った。
「上手く行きそうな気もするし、全く上手く行かない気もする(笑)」という曖昧な事しか言えなかった。
ジダンとファーガソンを同タイプの監督と見る風潮もあるが、個人的にはこれに関しては疑問である。確かに強力な神通力と求心力を持ち合わせている部分は似ている。
だがジダンにはファーガソンのように、長期的ビジョンで若手を育成する手腕は無いし、何ならその日の事しか考えて無いようにすら見えた(笑)
前も書いたが、ジダンのサッカーは料理に例えるなら「闇鍋」なので、やってみないとわからない。確実に言えるのは、選手自身が気を利かせて、味を調節する必要があるという事。
その役割を担っていたのが、モドリッチ、クロース、マルセロ、ベンゼマという、プレービジョンと高い技術を持ち合わせた天才フットボーラー達だった。そして闇鍋の材料にパクチー的な奴がいたら、その時点でチームは機能しない。
それを今のユナイテッドでやると想定すると…前述した曖昧な答えにどうしてもなってしまう。
ユナイテッドがジダンを監督にするメリット
だが「今のモウリーニョと比べたら、ジダンの方がマシかもしれない」と思う自分もいるのは確か。
モウリーニョ | 守備的な塩サッカーで、開幕ダッシュに躓く。そして選手とも険悪な関係。 |
ジダン | 塩サッカーだがモウリーニョ程守備的ではない。主力選手とは良好な関係を築く。特に同胞のポグバ、マルシャルのモチベーションが上がるのは容易に想像できる。逆にジダンが監督でもやる気が出ないなら放出した方が良いと思う(笑) |
って考えると、ジダンの方がマシな気がする。
しかしマシだからと言って、「最大のライバルであるマンチェスターシティにユナイテッドが勝てるか」と言われると、分が悪いと言わざるをえない。
ユナイテッドはタイトル獲得を義務付けられたチャンピオンのクラブなので、
モウリーニョの時より良くなる=成功ではないのが難しい。
ジダンが闇鍋なら、ペップ・グアルディオラはどんな食材も美味しくするソースを考案できる天才料理人。マドリディスタとしては癪だが彼は世界最高の監督だろう。
普通に考えればリーグ戦では安定した戦いが出来るペップに軍配が上がるだろう。
だがジネディーヌ・ジダンはマドリー時代「絶対に負けてはいけないタイトルの掛かった試合には絶対負けなかった男」である。
昨シーズンのCLの決勝トーナメントなんて、いまだに何で勝てたのかわからないぐらいである。でも勝ったのだ。それは「カンプノウの奇跡」の時のユナイテッドと重なる部分がある。
どれだけ考えても上手く行くかはわからないのだが、ジダンとユナイテッドのコラボレーション、私は観てみたい。