邦楽編①
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福山雅治 「零 -ZERO-」
劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』のテーマ曲のようだ。おそらくアミューズがゴリ押しでねじ込んだと思われる(笑)うーむ何かメロディと歌詞がクサいというか古いというか…。何かコナンというより銭形平次的な雰囲気を感じる。ホーン系のアレンジも若干古臭い。そして前述したようにメロディがイマイチ。ていうか前から思ってたんだが、福山って使用するコード進行が毎回単調過ぎる気が…。「F#m→E→D」みたいな降下パターンのコード進行使いすぎ(笑)このブログのコラムで「福山雅治には音楽的な進化が必要」と書かせていただいたが、この曲ではその片鱗は残念ながら感じられなかった。
星野源 「ドラえもん」
こちらは映画版『ドラえもん のび太の宝島』の主題歌。ちなみに星野源の事務所もアミューズ。どうやらアミューズは日本中のアニメソング利権を強奪するつもりのようだ(笑)まぁperfumeや福山雅治も過去に主題歌担当しているので、アミューズ的にはお得意様といった所か。福山のコナンのテーマ曲はイマイチだったが、コチラはテーマ曲としては最低限の仕事は果たしている。まぁ作品としては凡庸だが、アニメの主題歌としてはクライアントの意向を汲んだ良い仕事をしたのでは。
SEKAI NO OWARI「サザンカ」
前作の「RAIN」はミスチルの「CANDY」のパクリとはいえ、中々好評だったセカオワ。平昌オリンピックのテーマ曲となったこの曲はオフコースの「秋の気配」に酷似した凡庸な一曲。ボーカルの深瀬の声質の良さだけで楽曲が成立しているのが唯一の救い。歌詞もアレンジも凡庸。やはり声質は正義。
邦楽編②
絢香&三浦大知 「ハートアップ」
絢香の最高傑作は「にじいろ」だと思うのだが、あの曲が良かったのは曲調が絢香の暑苦しい歌い方を緩和していたという事。だがこの曲は絢香の暑苦しいボーカルが全開で胸焼け必須。三浦大知は歌唱力だけで判断するとまぁソコソコで、最近過大評価され過ぎかなという気がする。彼はダンスをしながら歌うという点では、他のアーティストより優れている。だがそれはエグザイル系はボーカリスト&ダンサーの分業制、ジャニーズ系はもっぱら口パク、という日本音楽界のレベルが低すぎるが故の相対評価であり絶対評価ではない。彼のリズム感が活きる曲調でもない。ハッキリ言ってコラボレーションとしては失敗だと思う。声質も合ってるとは思えない。小林武史のアレンジも何一つ真新しさを感じられない。歌詞は絢香作なので勿論凡庸。
Mrs. GREEN APPLE 「Log」 (feat.坂口有望)
坂口有望はかなり高く評価しているが、この曲はイマイチ。だってサビのメロディが宇多田ヒカルの「タイムリミット」と「Stay Gold」の丸パクリ。まぁ作曲はMrs. GREEN APPLE側のようだから坂口有望には罪はないのだが…。
米津玄師 「lemon」
石原さとみ主演のドラマ「アンナチュラル」の主題歌。サビのメロディはpassengerの「Let Her Go」を彷彿とさせる。(one directionの「They Don’t Know About Us」、elias naslinの「because of you」辺り にも似てるが…。まあ洋楽でよくあるメロディ )
「Loser」って曲も Ed Sheeranの「You Need Me, I Don’t Need You」のパクリだったが、元ネタが解り易過ぎる(笑)
COUNTDOWN JAPANというラジオ番組にゲスト出演したマーティ・フリードマンも言っていたが、日本の男性ボーカルの典型的な曲調。才能はあると思うが秀才って感じで、椎名林檎みたいに新しい音楽フォーマットを発明出来るレベルの天才ではないと思った。
洋楽編
Zedd, Alessia Cara 「Stay」
ボコーダーとシンセをミックスした斬新な音色には感銘を受けた。zeddみたいなEDM系のプロデューサーでも常に新しい音色を貪欲に探し求めている事実が、数年前の洋楽をパクるだけのJPOPとの差を浮き彫りに。正に最先端のアレンジ。もうサイドチェインを使ったsuper sawとかは時代遅れ。ボコーダー導入を真剣に考えている今日この頃(笑)
Rita Ora 「Anywhere」
エド・シーランとコラボした「your song」も良かったが、コチラも中々の佳作。メロディも水準以上でアレンジもzedd程ではないが中々良い。個人的には彼女のアルバムが発売されれば買おうと思っている。
Clean Bandit 「I Miss You 」feat. Julia Michaels
シングルばっか発表してアルバムを出す気配のないClean Bandit。コチラのシングルも流石のクオリティ。全然知らんかったけどヴァイオリンののニール・アミン・スミスが脱退してたんですね。正直この曲はサビのメロディ自体は単調だが、バックトラックのクオリティでメロディが格上げされている感がある。こういう手法は邦楽にはあまり見られないので、非常に勉強になる。ただ個人的には「Symphony」の方が好きかな。取り敢えず早くアルバム出してくれ。
【総括】洋楽はまずまずだが、邦楽は酷かった(今に始まった話ではないが)停滞感を払拭するような冴えのある作品の発表が待たれる。