今シーズンのプレシーズン初戦
昨シーズン前人未踏のCL連覇とリーガ制覇を果たしたレアルマドリー。
今シーズンはペップバルサも達成できなかった6冠(uefa supercup・spain supercup・CWC+主要3タイトル)が期待されるレアルマドリーのプレシーズン3試合について書いていきたいと思う。
まず第一戦のマンチェスターユナイテッド戦。(2017/07/23)
デヘア問題やかつて喧嘩別れしたモウリーニョなど色々な注目される要素がある相手だが、一番注目すべきは前述したuefa supercupで対戦するという点だろう。(2017/08/08)
簡単に要約するとマンチェスターは前半は飛車角落ちの控え組。後半はポグバやルカクなどの主力組。対するマドリーは前半は主力組で、後半はメンバー総入れ替えの控え組で臨んだ。
どちらも手の内を明かすのを避けた形(意図的なものかどうかは不明)となったこの試合はコンディション調整と興行の意味合いの強い試合となった。
フィジカルトレーニングの影響で体が重いレアルマドリー
レアルマドリーは昨シーズンからアントニオ・ピントゥスというフィジカルコーチを招聘しており、(2016年のシーズンオフにリヨンのコーチに就任したが、マドリーが2016年7月に引き抜くといううリヨンには非常に申し訳ない形で引き抜いた。)彼が昨シーズンのレアルマドリーの後半戦の快進撃を支えたといっても過言ではないと思っている。
しかし彼のトレーニングはボールを扱いながら行う昨今のサッカー界で主流になってるモノとは違う、フィジカルトレーニング主体のメニューであり、シーズンの始まりにはコンディションが底の底まで落ちる。(そのかわり後半戦にコンディションが上がってくる)
ということでこの日の試合は選手のコンディションが極めて悪い状態で行われることになったのである。
イスコなどはボールが足につかない状態で、彼本来の繊細なボールタッチは影を潜め、ベンゼマはいつもなら収められるボールを収められないなど、攻撃は機能不全に陥る状態であった。
前半のマルシャルのドリブルを止められないなど、コンディションがいかにフットボールに重要なのかを逆説的に証明する試合だった。ジョゼ・モウリーニョは基本的にカウンターフットボールの信奉者なので、比較的にボールは持てた試合だったが、ボール回しのスピードが遅く相手DFに穴を作るという所まで到達できず、前半はゴールを奪うことはできなかった。
後半は若手組が懸命にアピール
後半は打って変わって新加入のテオ・エルナンデスやレンタルバックのマジョラルなどカスティージャ・フベニールA組(グティが監督を務めているカテゴリー)がピッチに立った。
彼らはアピールするためにスタメン組と同じハードメニューをこなしてるにも関わらず、精力的にプレーした。ルカク・ポグバなどのビッグプレーヤーなどを相手に果敢に挑む姿を非常に好感がもてるものであった。
個人的にこの試合で注目していたのは、ウォルフスブルクからレンタルバックされたマジョラルなのだが、ポストプレーヤーとしても、ゴール前でフリーになる動きなども、トップチームでやっていくには物足りないというのが率直な私の感想である。ウォルフスブルクが降格争いをしている、カオスな状態であったことや、マリオ・ゴメスという経験と実績が豊富なFWがいたことなど、色々と情状酌量の余地はあるのだが、この試合のプレーを見る限り、今シーズンはローンで経験をつませるのが最善な選択なのではないかと思う。
ダニーロの後釜になるかもしれないアクラフもまずまずの安定感だったと思う。ルーカス・バスケスをコンバートするという報道もあるし(ナチョも右サイドでプレー可能)、右サイドバックの補強は必要ないかもしれない。
試合はテオが獲得したPKをカゼミロが決めてスコアをタイに戻し、PK戦でユナイテッドが勝利した。
シティ戦は前述したコンディションの問題と合流するU21組に注目したい。