突如現れた天才MF。飛躍の一年になるか
W杯予選パラグアイ戦、老将オスカル・タバレスは19歳のMFを先発に抜擢した。
その青年の名はフェデリコ・バルベルデ。
18歳の時にペニャロールからレアルマドリーに引き抜かれた天才MFだ。
彼を先発で使うことに対して懐疑的な声もあったようだ。
それも当然だろう。なぜなら彼は今シーズンからデポルティボ・ラコルーニャでプレーしているが、昨シーズンまでレアルマドリーカスティージャ(実質スペイン3部)でプレーしていた選手なのだから。
だが私は彼の事をトニ・クロース、シャビ・アロンソ、セルヒオ・ブスケツに匹敵する才能の持ち主だと思っている。
韓国で行われたU20W杯では、久保建英擁する日本代表とも対戦した。日本戦の1点目の起点となったロングフィードを蹴ったのはバルベルデ。
この大会で優秀選手賞(シルバーボール)を獲得したとはいえ、世界的には知名度は皆無だ。
しかしこの日、彼は自分が先発に相応しい人間だということをピッチで証明して見せた。バルベルデはボランチのポジションで起用され、堂々としたプレーを披露。
前半26分(動画40秒~)にカバーニに出したスルーパスは彼の才能が凝縮されたようなプレーだった。ドリブルで角度を創り、彼だけが見えているパスコースにボールを流し込み、相手DFを置き去りにした、見事なパスだった。
後半にはデビュー戦でゴールを決めるという、スター性を魅せつけたが、それは彼の本質ではない。彼の特徴を挙げるとすれば、ボランチとは思えない精確なボールコントロールと長短のパス、プレービジョンなどが挙げられる。
ボランチへのコンバートで覚醒
実は彼は元々は2列目の選手であり、レアルマドリーカスティージャでボランチにコンバートされたのだ。
なので中盤の底の選手でありながら、ドリブルでプレスを剥がしボールを運ぶことができる。まさに現代アンカーに求められる要素全てを持っている選手だ。
カスティージャで監督を務めるソラーリは監督としては優秀とは思えないが(フベニールAのグティの方が優秀だと私は見ている)、バルベルデをコンバートしたことは、素晴らしい選択だったと言えるだろう。
欠点を挙げるとすれば2列目の選手だったということもあって、時折リスキーなパスコース、プレーを選択することがある。しかしそれは経験を積めば次第に改善されていくだろう。フィジカルと守備時のポジショニングもまだまだこれからと言える。
彼の存在がこれからのウルグアイ代表の浮沈の鍵を握っているといっても過言ではない。ウルグアイといえば強力な2TOPと強固なDFが専売特許だが、バルベルデは中盤の構成力を高め、スピーディーなボール回しをチームにもたらせる。バルベルデの成長次第ではウルグアイはロシアW杯で上位進出を狙うことも可能なのではないか。それだけの可能性を秘めた選手である。
だが現状バルベルデがマドリーで定位置を奪うのは難しいだろう。まずはレンタル先のデポルティボで試合に出ることが重要だ。
経験を積めば近い将来、レアルマドリーの新しいフェルナンド・レドンドになれるかもしれない。
2節終了時点で出場時間0分(開幕戦のマドリー戦は契約により出場できず)チーン
ペペ・メル頼むから使ってくれ~