ロペテギさんの初勝利
関連記事:18-19プレシーズンレアルマドリード対マンチェスターユナイテッド
一向に補強が進まないマドリー。進まないっていうか、本当に補強する気があるのかも怪しいのだが(笑)
ってことで、親善試合ぐらいポジティブな要素が欲しいマドリディスタの期待に応える試合になったのではないだろうか。試合はベイルの流れ無視の理不尽ゴールとアセンシオの2発によって3-1で勝利した。
なんか知らんが、オスカル君とかはスペインにもう帰されたらしい。う~む、出来ればもうちょい見たかった。まぁでも中盤は激戦区だしな..。ってことで、クロースがいきなり先発。イスコも写真だとトップ下になっているが、左で先発。
これがユーベのスタメン。まぁロナウドもおらず、お互い飛車角落ちって感じか。
禁じられたクロースのアンカー起用が復活(笑)
この試合でわかった「ロペテギの考え」をいくつか挙げていこう。
まずタイトル通りロペテギは、クロースをアンカーに置いて来た。クロースのアンカーと言えば、マドリディスタにとっては守備がスッカスカになる忌々しいシステムである。
この時点でロペテギはアンカーには「プレス耐性」と「素早くボールを回す」プレーを求めている事がわかる。
ジダンはアンカーには守備面でのフィルター能力を求めたが、ロペテギはジダンよりも攻撃的なプランを持っているのかもしれない。
あと個人的に理由として考えられるのが、コバチッチの移籍志願だ。コバチッチが出場機会を求めているのは明らかで、そのためにインサイドハーフのスペースを一つ空けるために、クロースをアンカーに下げるというプランを試したのかもしれない。
という事で、クロースをアンカー置いて、モドリッチとコバチッチがインサイドハーフのプランもあるのかもしれない。だがセバージョスも懸命にアピールを続けているので、中盤の構成はロペテギにとっては悩みの種だろう。
ちなみにクロースアンカーによって守備がスッカスカになる事が危惧されたが、この試合に関してはあまり問題にならなかった。というのも主力を欠いたユーベの攻撃陣が凡庸極まりなかったからだ。だが後半のジョレンテのプレーを観る限り、やはりカゼミーロかジョレンテの方が守備面での安心感は高いと感じた。
アセンシオの0トップ
後半の頭からの短い時間、ロペテギはアセンシオをセンターフォワードのポジションに置いた。これには私も驚いた。マドリーではこのポジションでプレーするのは始めてだが、アセンシオは軽く2ゴールを決めて見せた。
これもロペテギの考えを推測すると、
①ウイングの陣容(イスコ、バスケス、ベイル、ヴィニシウス)に満足しており、アセンシオを真ん中で使って前線の人数過多問題を解消したい。
②ペレスに対して「さっさとCFW獲れや無能」というアピール。
このどちらかではないだろうか?
ロペテギは試合後に
「偽9番のシステムは好きでは無い」とハッキリと断言している。実際マジョラルを入れたらアセンシオをトップ下に降ろしている。となるとロペテギの本音は②なのだろうか?
まぁ真実はそのうちわかるでしょう。②だとしたらペレスはさっさと動けや(笑)
イスコシフトならマドリーは転落するbyヘスス・スアレス(2018年8/6号)
このブログを読んでいただいておられる方はご存知だと思うが、私もヘスス・スアレス氏の意見に完全に同意である。
今日のイスコは左ウイングでプレーしたが、効果的なプレーはまったくなかった。一度カットインからシュートを放ったぐらいか。それはアセンシオが不慣れな0トップで結果を出したのとは対照的である。
基本的にウイングというポジションはボールを持つ時間が長くても許されるポジションではある。だがそれは「そのボールを持った時間に見合う対価が獲られれば」という条件が付く。イスコにはそれが無い。
以前のイスココラムでも書いたが、イスコはボールを奪われる事は無いし、ボールタッチも柔らかい。だが「それだけ」なのだ。
じゃあイスコをスタメンから外せばいいのだが、ロペテギがイスコを寵愛しているのは周知の事実である。イスコがマドリーでの出場機会が不安定な時もロペテギはイスコを召集し続けたのだ。
おそらくロペテギはイスコにチャンスを与えるだろう。それは別に問題ない。だがチームが停滞した時にイスコに見切りを着けられるか?これが問題だ。
ジダンはイスコを切れずに、リーガでバルセロナに大差をつけられ3位という悲惨な結果に終わり、結果的にそれが辞任に繋がった。
「今シーズンのマドリーの鍵は?」と聞かれれば、多くの人が「前線の補強」「ロナウドの穴を埋められるか」と答えるだろう。だが、私は迷わず「ロペテギがイスコを切れるかどうか。そしてアセンシオを主軸に出来るか。」と答えるだろう。
ロペテギの判断は如何に?
選手評(先発組と気になった選手)
ナバス ここで先発という事は今年も残留かな。失点シーンは仕方ない。
カルバハル いきなり先発。お笑いオウンゴールを決める。モドリッチがいないのと、コンディションの問題もあって今日はイマイチ。まぁこれから。
レギロン ロペテギがテオを放出したら、マルセロのバックアッパーに据えるという話も。たしかにDFとしても基本的な動作は問題ない。もう少し観てから決断したい。
ナチョ もう堂々としているね。緩やかにラモスからナチョに移行して行きたい。
ハビ・サンチェス ユナイテッド戦よりは落ち着いてた印象。だけど今日のユーベの攻撃陣じゃ何の参考にもならん。
クロース 流石の配給力をみせる。守備もジダン時代よりはマシだったような気がしないでもない。ロペテギのイメージは14-15シーズンのアンチェロッティ時代に近いイメージなのかもしれない。
セバージョス 前半一回危険なボールロストがあった。まだまだボールを運ぶという点ではコバチッチ、モドリッチには及ばないか。
バルベルデ 後半に一回しょうもないパスミスがあったね。前から思っていたけど、持ってるプレービジョンは良いんだけど、ポカが多いんだよなこの子。それさえ無くなれば。
ベイル ポゼッションだと良さが出ないのは既に分かっている。なので細かい仕事は他に任せて、破壊神としてプレーしてもらいたい。あのゴールは限られた人間にしか出来ない。
イスコ 左ウイングでコネコネ。でもロシアW杯のスペイン代表時よりはまだマシだったかもしれない。年間50ゴール決めれるならあのプレースタイルでもいいのだが…。
ベンゼマ ロナウドがいなくなって、引き続きプレーを模索している段階。まぁ賢い選手なので心配はしていない。
アセンシオ 0トップでいきなり2ゴール。どう考えてもスタメンが相応しいのだが、ロペテギが先発で使わなかったという事は、現時点ではイスコ>アセンシオなんだろうな。まぁ彼なら序列をひっくり返してくれると信じたい。そうじゃなきゃヤバイ。
ヴィニシウス 一応1アシスト。決定機は決めれず。既にイスコよりもサッカーIQが高く、球離れも良く、可能性を感じる。普通に戦力になるのでは。
バスケス 彼も一応1アシスト。だが4-3-3だと個の力が求められるので、あまり必要性を感じない。ベイルの怪我癖を考えたら、ここは補強ポイントだと思うけどな。シーズン中にFK蹴ったらブチ切れ不可避。
ジョレンテ ウン、良いと思うけどね。守備でもしっかり危険な場所を埋めてたし。ていうかアラベスの時を考えれば、昨シーズンが悪すぎた。
マジョラル 今日はまったく良い所が無かった。決定機も無かったし。だがユナイテッド戦はそこそこ良かったので、ローマ戦に期待したい。現状、彼にも頑張ってもらわないと。
ウーデゴール センスはある。だが怖さが無い。エジルをスケールダウンさせた感じ。ドリブルで剥がせるようになればマドリーでもやれると思うが。
ルニン もうトップチームでやれるのでは?というレベルのプレーだった。普通のキーパーなら失点してもおかしくないシーンがあったが、後半45分間を無失点で終える。正直言ってカシージャより上かもしれない。