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リーガエスパニョーラ17-18第24節ベティス対レアルマドリード~労働者は一人まで

レアルマドリード
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一応リベンジ達成?

 

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ホームで無能審判マテウ・ラオスの暗躍もあって、苦杯を舐めたベティスのホームであるベニート・ビジャマリンに乗り込んだこの一戦。結果は5-3でレアルマドリードの勝利となった。

 

PSG戦の記事で私はこう書いた。

この試合に出場した選手はかなり消耗している。特にクソ布陣のせいで過労死しかけているクロースとモドリッチは休ませるべきだ。今ジダンに課せられたミッションはPSG戦で出番の無かった若手を起用してベティスに勝つことだ。このミッションが成功するかしないかが今シーズンを占う上で非常に重要な気がする。
一番最悪なのは、PSG戦と変わらないスタメンでベティス戦に臨み、勝ち点を落とす事だ。そうなれば出番を与えられなかった若手達が不満を溜め、同時にスタメン組みの疲労も溜まるのは目に見えている。ベティス戦はジダンの英断を期待したい。

 

って書いたのにジダンはやはり4位という現状を受けて、かなり選手起用が保守的になっているようだ。ジダンはマルコス・ジョレンテとマジョラルをメンバー外にし、テオとセバージョスをベンチに座らせた。

若手達を使うならこのタイミングしか無いと思うのだが、ジダンはベティスよりも力の落ちるレガネス戦(まぁどちらのチームにもホームで負けてるわけだがww)でチャンスを与えるつもりなのかもしれない。もしジダンが次のレガネス戦で若手を干したらさすがにブチ切れそうだ(笑)

ハッキリ言ってベティスは監督のキケ・セティエンは優秀だが、選手の力を考えればそんなに恐れるようなチームではない。ベティスのエースだったセバージョスが試合に出れないぐらいスカッドのクオリティの差は歴然である。そんなにチームにヒヨって主力を使うのだから「情けない」の一言である。

ジダンには若手選手をもう少し信用してもらいたい。もし今日出てた選手が圧倒的なプレーでベティスをボコったなら納得できなくもないが、試合の内容はそんなに良くなかった。特に今日のカゼミーロのプレー内容ならセバージョスやジョレンテでも良かったのでは?と思ってしまう。まぁさすがにレガネス戦ではチャンスを与えてくれると信じたい。

さすがにモドリッチを酷使するほどアホではなかったが、マルセロ、ロナウド、ラモス辺りのアラサートリオも休ませて欲しかった。案の定マルセロが筋肉トラブルで負傷退場。PSG戦に向けて不安の残る勝利となった。

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これはプランCではなくプランDだった

 

今シーズンのマドリーの布陣のバリエーションを簡単に説明すると、

プランA=BBC
プランB=イスコトップ下
プランC=アセンシオ左の4-4-2

となる。

 

この試合の先発に目をやると、アセンシオが左に入って右にバスケスという事でアセンシオシステムのプランCが一番近い形に思える。

だが実際は大きく異なる。プランCのダブルボランチはモドリッチ&クロースで、どちらも前プレを独力で剥がせて攻撃で貢献できるMFである。そしてこの2人がビルドアップの中心となってゲームをコントロールする。

だがジダンはこの試合でカゼミーロとコバチッチをダブルボランチで使った。これが非常にマズかった。コバチッチは攻撃で貢献出来るタイプだが、カゼミーロは全く貢献出来ない。

つまりコバチッチが普段クロースとモドリッチが2人でやっている事を一人でやらなければいけなくなったのだ。

 

 

カゼミーロの謎のポジショニング。3センターの場合は「まぁええか」と見て見ぬ振りをしていたが、ダブルボランチだとこのポジショニングは致命的である。

 

 

仕方なく変態ドリブルでボールを運ぶコバチッチ。ジダンさん、普段一体何を練習させているんですか?

 

このシーンはコバチッチの能力の高さで何とかなったが、このやり方はリスクが高すぎる。これでボールを奪われて失点したらコバチッチのせいになるんだから、コバチッチからしたらやってられんだろうな(笑)

というわけでこのプランDは全くビルドアップが安定しない欠陥システムである事がわかる。

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カウンター発動せず…

 

前線がベイルとロナウドで、ベティスがボールを保持する事を志向しているのであれば、当然カウンターでゴールを奪うのが合理的である。ただこの試合の前半ではそれは上手くいかなかった。

 

 

コバチッチがボールを回収してカゼミーロへ。カウンターを発動させるチャンス。

 

 

ボールを回収出来てもこのように守→攻の時にカゼミーロがブレーキに。終始ベティスに押し込まれる展開が続いた。これではカウンター兵器のベイルとロナウドが前線にいるのに宝の持ち腐れである。

この試合ベイルは効果的なプレーが少なかったが、そもそも彼のスピードが活きるパスが無かったので致し方ないだろう。前述したビルドアップの不安定さに加えて、攻撃面でもプランDは全く良さが出せなかった。

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労働者は必要なのか?

 

この試合で明らかになったのは、「4-4-2でプレーする場合は、最低でも4人のMFの内3人は組み立てに貢献できるタイプでなければいけない」という事だ。つまりカゼミーロやバスケスのような労働者は2人以上は必要ないという事になる。

 

 

この写真ではコバチッチのパスを受けに来ているのはアセンシオのみである。カゼミーロは意味不明なポジショニング。バスケスはワイドに開いている。つまり前述したようにカゼミーロかバスケスを外して、組み立てに貢献できるタイプのMFを置く必要がある。

バスケスが下がって受けに来るシーンもあったが、彼はそういうプレーは得意ではないし、フィジカルで簡単に潰されていた。なので今日のスタメンは実質アセンシオとコバチッチしか組み立てに貢献できるMFがいなかったと言える。

 

こういう事情を鑑みるとセバージョスをベンチに置いたジダンの決断はミスと言わざるをえない。セバージョスは独力でプレスを剥がせるし、パス精度も高い。こういう試合展開に打って付けの選手であり、しかも古巣相手でモチベーションも高かったはず。彼が出ていればもっと前線の選手のクオリティが活きたはず。

 

加えて個人的に納得できないのが、バスケス、カゼミーロという守備に貢献できる労働者タイプのMFを2人使ったのに、ベティス相手に3失点も喫しているという事だ。開き直ってボール保持を優先したメンバーにした方が失点は減るのでは?と私は思うのだが…。

 

正直、今日の試合で労働者であるバスケスとカゼミーロを使うメリットは感じられなかった。大一番であるPSGとの2nd Legでは、得点が必要なPSGは前線からハイプレスを仕掛けてくる事が容易に想像できる。スタイル的には今日のベティスに近いと言えるだろう。もしジダンがPSG戦で労働者タイプを2人以上ピッチに立たせたらそれは危険なシグナルと言わざるをえない。

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選手評

 

ナバス 正直一本ぐらいは止めてもらいたかった。ただ飛び出しは良かった。

マルセロ 休日出勤で過労死。無事を祈る。

カルバハル アセンシオの2点目のアシストはスーパーだった。ただ3失点目はテージョのフリーランに引っ張られて、ジュニオールをフリーにしてしまった。

ラモス パスミス多すぎ(笑)どう考えてもベストコンディションではない。ただゴールはさすが。

ナチョ 失点は彼に責任はない。最後足痛そうだったけど怪我してないよね?

カゼミーロ ダブルボランチへの変更で極めて凡庸なプレイヤーである事が明るみに。(みんな知ってた)

コバチッチ 中盤の組み立てを丸投げされる。彼自身は良くやっていたと思う。

バスケス 何か最近マドリディスタ内で評価が上がっているようだが、前が酷すぎたので感覚が麻痺しているだけと思われる(笑)何度も言ってるが彼はマドリーのレベルにはない。以前は彼と同じポジションでディマリアやベッカムのように主役になれる選手が献身的にプレーしていたわけで、そう考えると物足りないと言わざるを得ない。守備で期待されているわけだから、3失点目のファビアンからジュニオールへのパスはコースを切るべきだった。

アセンシオ 中盤の組み立てが不安定だったのでやり辛そうだった。ボランチがモドリッチとクロースのコンビならもっと高い位置でプレー出来たはず。それでも仕事をするのは流石だ。

ベイル 本来彼のスピードが活きる相手なのだが、あまり有効なボールが入らず。それは彼のせいではない。

ロナウド メンタル的な焦りが無くなってきたようだ。これからゴール量産を期待したい。

テオ 3失点目では舐めプをカマしてセルヒオ・レオンをドフリーに。マルセロの怪我がどれくらい掛かるかわからないが、彼には頑張ってもらわないと。失点シーン以外はそんなに悪くなかったのでレガネス戦に期待したい。

イスコ ボールをキープして時間を使うために投入されたと予想。だが有効なプレーは少なかった。ロナウドへのパスは良かったが、誤審で取り消された。

ベンゼマ 残り3分ぐらいなのに全然守備しなくてワロタ。まぁゴールは良かった。いい加減ビッグマッチで決めてくれ。重要な試合で最後に決めたのはナポリ戦?ジダン甘すぎワロタ。

ジダン まず前述した通り先発選びは失敗だった。ここから学んでくれたらいいのだが、未だに守備に欠陥がある4-3-1-2を諦めてないぐらいだから、何を考えているのかわからん。あとマルセロの酷使と若手を干し続けている事も問題だ。レガネス戦では若手にチャンスを与えて勝ってもらいたい。