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17-18CL決勝レアルマドリード対リバプール~上手いは正義byジダン

レアルマドリード
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史上初のCL3連覇達成!!

 

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勝ったでー。リバプールさんにはチャンピオンズカップ時代に負けているので(あと無能ファンデ・ラモス時代の大敗も)、嫌な予感がしていたが、やはり決勝という舞台で「ビッグマッチ界王拳」が発動した状態のマドリーは強かった。ポチェッティーノの記事で書いたように、取り敢えずジダン解任で後任ソラーリという最悪の事態は避けられたので個人的にホッとしている。

 

今日の先発メンバーを。

 

 

ビジャレアル戦の記事で予想した通り、イスコトップ下の4-3-1-2で来た。ジダンが迷采配を炸裂させてベンゼマを外さないか心配していた私だが、流石にジダンもそこまで馬鹿じゃなかったという事か。

 

 

そしてこれがリバプールのスタメン。まぁ予想通り。チェンバレンは膝靭帯の怪我でベンチ入り出来ず。

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ジダンさん最後まで学習しませんでしたね(笑)

 

重複になるが、私の予想通りジダンはイスコトップ下の4-3-1-2のスタメンを敷いて来た。一度も上手く行った事ないのに、何でジダンがこの布陣に拘るのかはワイには未だに全く理解できん(笑)結局ジダンはチームをアップデートさせる事なくシーズンを終えた..。

一応ジダンの考えを説明すると、クロップのリバプールが試合開始直後からプレッシャーかけて来る事は容易に想像できる。なのでプレスを掻い潜れてキープ力のあるイスコを起用して、のらりくらり相手のプレスを交わして、リバプールの体力を消耗させ、後半にベイル、アセンシオ投入で点を獲るという試合プランだったのではないだろうか?

 

ところがこれがあまり上手く行かなかった。理由は単純。単にこの日のイスコの調子がイマイチだったという事。

 

 

ベンゼマから縦パスを受けるイスコ。トップ下としては腕の見せ所。

 

 

前を向かずにあっさり戻して、しかもパスミス…。こんな感じで自分達のミスで前半の前半はリバプールに押し込まれる時間が続いた。イスコのボールロストはこれ以外にも沢山見られた。コネコネが持ち味なのにそのコネコネすら出来ない上に、決定機を外したイスコ。正直彼の未来に響かないかちょっと心配…。

 

という事で、立ち上がりはリバプールが優位に試合を進めた。リバプールは前半10分までを一つの基準にしていたようで、その時間までは激しいプレッシャーでマドリーに自由にプレーさせない事に成功していた。おそらくクロップ的には前半で一点を獲りたいと思っていただろうが、マドリーDF陣の理不尽な個の力とサラーの離脱で上手くいかず。リバプールはマドリーよりもエネルギーを使ったにも関わらず、前半で得点を奪えない上にエースのサラーを失うという最悪の前半だった。

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クロップのハーフタイムでの修正

エースであるサラーを失って、チーム全体がトーンダウンした感もあったリバプールだが、後半クロップが上手く修正して来た。

 

後半のリバプールは「マドリーの右サイド狙い撃ち作戦」を敢行。

 

 

まずナバスからラモスへ。

 

 

ラモスからのクロース、マルセロのパスコースを消すリバプール。ラモスはナチョへサイドチェンジ。

 

 

ボールを受けたナチョをミルナーがマーク。ボールは外へ。

 

 

これはプレーが切れた後の写真だが、この時ナチョのフォローに下がって来ていたモドリッチにも、左サイドバックのロバートソンがチェックに来ているのがわかる。

このようにレアルマドリードのプレスの剥がし所である左サイド(マルセロとクロースのサイド)を潰して、超人揃いのマドリーの中ではまだ比較的足元に不安があるナチョを狙って来たリバプール。

ジダンの4-3-1-2の欠点として、トップ下のイスコが左サイドを好むので、右サイドバックが孤立しやすいという点が挙げられる。モドリッチが気を利かせて何とかしてる時もあるのだが、彼も人間なので完璧では無い。そこを突いて来たクロップ。だがこの作戦は長く続かなかった。

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マグレ?リバプールの作戦を無効化したジダンの采配

 

リバプールの「マドリーの右サイド狙い撃ち作戦」が続かなかった理由。それはこの選手。

 

 

ガレス・ベイルである。ジダンが意図したのかは不明だが(たぶんしてないww)、ベイルの投入でリバプールのDFに迷いが生まれた。

 

 

ベイルが上がったロバートソンのスペースを使い始めた。この戦術破壊兵器ベイルのポジショニングでリバプールは悩まされる事になる。最初は「左CBのファン・ダイクが見ればいいんや!」状態なのだが、ここからさらにマドリーが鬼畜っぷりを見せる。

 

 

ロナウドが左CBであるファン・ダイクの近くにポジショニングして、ファン・ダイクをピン止め。ジダンの指示かどうかは知らん。たぶん違う(笑)

 

 

そしてこの後、ベイルがロバートソンを引きつけて、ロナウドがその裏を狙う形でカウンターが発動。この時点でリバプールの「マドリーの右サイド狙い撃ち作戦」が完全に終わった…。

クロップのリバプールは引いた相手を崩すのを苦手としており、ベンチに流れを変えれる駒もいない。リバプールとしては、後半開始からベイルの理不尽バイシクルが決まるまでの間で何とかするのが理想だったが、それも叶わず。ベイルのゴール後、マドリーはボール保持にそれほど拘らなくなったので、そのままマドリーは危なげなく試合をクローズさせた。

 

イスコ→ベイルの選手交代だけでプレースタイルを代えれるマドリーと、プランBが無いリバプールの差が大きく響いた試合だったなという印象。その差を埋めるためにクロップも策を講じたが、経験豊富な超一流のクラックが揃うマドリーには通用しなかった。

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敢えてカリウスを擁護してみる

 

試合を振り返ってみると、リバプールGKのカリウスの致命的なエラーがどうしても目だってしまう。だが違った見方をすると、

 

 

一点目のベンゼマのゴールシーンの直前、「マドリーの右サイド狙い撃ち作戦」の影響で前への意識が強くなりすぎたのか、ロバートソンはベンゼマを全くマークしていない。彼がベンゼマに付いて行ってればカリウスのあの歴史的なミスは無かったかもしれない。

 

二点目のベイルのゴールシーンは、リバプールのゴールキックをマドリーがマイボールにした所から始まっている。自分達がボールを持つ事を苦手としているリバプールの欠点が出たシーンとも言える。仮にシティのようなチームならグラウンダーで繋いでたはず。

 

 

三点目のベイルのミドルは、ベンゼマが裏へのフリーランでエムレ・ジャンを引きつけていて、一瞬リバプールの守備陣形が5-2の形になっている。本来ならロバートソンはベイルに付いて守備陣形を4-3にするべきだが、ベイル投入後彼はポジショニングに迷いが見られたので、それが影響しているのかもしれない。結局5-2の陣形で空いたコースからベイルのゴールが生まれた。

 

このようにGKカリウスの致命的なエラーにも戦術と小さなミスが密接に絡み合っていることがわかる。モウリーニョの言葉を借りると「CLはディティールで決まるコンペティション」である。カリウスがミスをしたのは事実。だがそのミスに辿り着くまでにリバプールが小さなミスを重ねていたという事も事実である。そう考えるとリバプール主将ヘンダーソンの「決して1人だけのせいじゃない。今回は十分な実力がなかったというだけだ」という試合後の言葉は重く響く。

カリウスよ、君はCLの決勝でプレーするようなエリートサッカー選手でまだ若い。しかもイケメンだ。この経験を糧に頑張ってもらいたい。

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選手評

 

ナバス アーノルドの弾丸シュートをキャッチ。FAX破談事件からCL3連覇は強運過ぎてワロタ。

マルセロ 今日は良い時のマルセロ。ベイルの2ゴールはどちらもマルセロのアシスト。間違いなく世界最高のサイドバック。

カルバハル 試合開始前からコンディション不安が報道されていて心配していたが、恐れていた事が起こってしまった。右サイドバックを補強せずに酷使したジダンの責任だろう。

ラモス やはり大舞台では頼りになる。試合を通じてノーファウルはワロタ。

ヴァラン ジダンの唯一の功績はヴァランの成長。完璧だった。

カゼミーロ いつも通り攻撃面では凡庸。だが守備面ではフィルミーノに仕事をさせなかった。

クロース 相手の出方を見て、プレーを変える判断が抜群。リバプールにとっては厄介な選手だったろう。

モドリッチ 攻守共にほぼ完璧。マドリディスタにとっては天使。KOPにとっては死神。

イスコ 前述したようにイマイチだった。この出来なら先発を外れたベイルが怒るのも無理はない。

ベンゼマ ネタゴールを決めて歴史に名を残す。メチャクチャ良いプレーしているのにあんま褒められてなくてワロタ。何だかんだで準決勝と決勝で3得点。私はベンゼマより才能のあるCFWはいないと思う。相手CFWのフィルミーノが終始消えていたのを見ればレベルの違いは明白だ。

ロナウド 「今日は彼の日ではなかった」というより4-3-1-2システムの時は大体こんなもん。違った布陣なら大爆発も有り得たのでは。

ナチョ あの状況で出場して本職じゃないのに、無難にこなすメンタルの強さには脱帽。代わりに入った選手が沈黙したリバプールとは対照的にマドリーの選手層の厚さを象徴する選手の一人。

ベイル 戦術破壊兵器として大活躍。おまけに2本のスーパーゴール。放出の噂が囁かれているが彼の選手人生を変えるゴールになるかも。

アセンシオ 何故か先発を外れる。アセンシオを先発に組み込めなかった事が、ジダンの才能の限界。

ジダン ベイルの投入で「ジダン采配ズバリ!」みたいに言われているが、正直たまたまだと思っている。CL3連覇は偉業。だがリーガの成績は恥。今シーズンまったくチームをアップデート出来ていないわけで、監督の手腕としては甚だ疑問である。自己満足のために補強せずにカルバハルをぶっ壊したのも許し難い。カルバハルがW杯に出れなかったら、100%ジダンの責任である。自分の能力の限界を受け入れて大人しく補強してくれ。