今年最後の試合
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遂に史上初の3連覇がかかったCWC決勝。相手は開催国王者のアルアイン。
ちなみに直前に行われた鹿島対リーベルは0-4でリーベルの圧勝となった。鹿島もチャンスがあったのだが、枠に嫌われて決めきれなかった。おそらくJリーグよりも、最終局面で与えられる時間がコンマ何秒少ないのが、フィニッシュの精度低下に繋がったのでは?と推測している。
マドリーのスタメン。まあ準決勝と変わらず。決勝戦は鹿島戦から中二日という鬼畜日程だったので、メンバー変更の可能性も考えられたが、現役時代にボカに敗れた経験を持つソラーリにはローテーションという発想すら無かったのかもしれない。
GK 17 ハリド エイサ
DF 5 イスマイル アフメド 14 モハンメド ファエズ 23 モハメド アフマド 33 塩谷 司
MF 3 トンゴ ドゥンビア 16 モハメド アブドゥルラフマ 43 ラヤン ヤスレム 74 フセイン エルシャハト
FW 9 マルクス ベリ 7 カイオ
アルアインは塩谷と元鹿島のカイオが先発。
アルアインのマドリー対策
試合開始直後から、アルアインは4-4-2のダブルボランチが、モドリッチとクロースを徹底的にマークするマドリー対策を施してきた。
鹿島は2トップ脇のスペースで受けるクロースとモドリッチをほぼ放置だったが、準決勝を観て「コレはイカン」と思って修正してきたのかもしれない。
だけどマドリーの選手からしたら「ハイハイ、そのパターンね」って感じだろうから、ハッキリ言ってたいした効果はなかった。前半3分の時点で、自分にマークがいない事を逆手に取って、マルコス・ジョレンテが左サイドを攻め上がりチャンスを作っている。
アルアイン的には、比較的にボールを奪い易いバスケスのサイドで奪って、モジャモジャアフロ君の縦パスに合わせて抜け出し、そこから守備のルーズなマルセロのサイドで仕留めるという狙いがあったようだ。
前半4分のバスケスのパスミスからのカウンターは見事にその狙いが実現しかけたシーンではあったが、ヴァランの長すぎる脚に防がれた。
ていうかアジアのチームに狙われて、期待通りにパスミスするバスケスクソ過ぎてワロタ。
このピンチと、前半11分のマルセロのお笑いバックパス以降は気を引き締めたマドリーは、いつも通りモドリッチとクロースを中心にゲームをコントロールして行く。
すると前半13分、横スラが間に合わなかったモジャモジャアフロの脇のスペースで受けたモドリッチを起点に、バスケス→ベンゼマ→モドリッチと繋いでゴール。
このゴールは右サイドハーフのエルシャフトが守備をサボった事から生まれた「THE アジア」なゴールだった(笑)まあトップレベルではありえないゴールだろう。
解説の岡ちゃんが「何も崩されてない」とか言ってたけど、完璧にアルアインの守備破綻してたやろ(笑)
前半のスーパーチャンスを逃した挙句、マークしてたモドリッチに決められるというクソ展開で、アルアインの勝ちはこの時点で無くなったと言っていいだろう。
されるがままのアルアイン
先制点以降はマドリーはやりたい放題で、アルアインはされるがままといった感じだった。
こんな感じで、「10番としては最高のベンゼマ」にボランチの裏のスペースを使われて、アルアインはボールは奪えなかった。
まあそらそうなるわな。アルアインはアトレティコの4-4-2的な事をしたかったのかもしれないが、守備強度もカウンターのパンチ力もマドリーを脅かすレベルには無かった。
この後、マドリーはベンゼマとかバスケスが外しまくるが、苦労人ジョレンテがCKの跳ね返りを豪快なミドルで沈めて追加点。
解説が「世界のトップはこういうのを決めてくる!」とか言ってたけど、普段から観ているマドリディスタが一番驚いててワロタ。ていうかマドリーでの初ゴールやし(笑)
この後「ラモスのCKからの得点」、「舐めプから塩谷に失点」、「ヴィニシウスのオウンゴール誘発」というテンプレのような得点リストで試合を終えて、マドリーが史上初のCWC3連覇を達成した。
モウリーニョ就任は一時的に回避
まあ勝ってよかったよ。ソラーリの手腕には未だに疑問だが、どうみても今のモウリーニョが就任するよりはマシ。
ソラーリ
戦術 | 凡庸。だが守備タスク以外は割と自由。 |
人心掌握 | 今の所悪くない |
選手起用 | 若手起用に積極的で、今の若手中心の補強路線との親和性は高い。 |
コスト(給料) | 安い。フロントに対して何の要求もせず。 |
モウリーニョ
戦術 | 凡庸中の凡庸。格下相手でも超絶塩チキンサッカー。守備時のポジショニングが崩れるのを嫌うため、攻撃時のポジショニングにも制約を設ける。なのに最近では自慢の守備組織もガバガバ。 |
人心掌握 | 最悪。っていうか最悪だから辞めたんだが(笑) |
選手起用 | 少数精鋭のスカッドを好む。若手は天日干し。 |
コスト(給料) | 世界最高レベルの高給取り。補強も求めてくるだろう。 |
マジでモウリーニョにするメリットなくてワロタ。噂通りペレスがモウリーニョを未だに評価してるなら、マジモンの無能だと思うわ。ボケたのを心配するレベル(笑)
『Marca』紙のアンケートでは、9万8000人超のユーザーのうち62%がマドリー復帰に反対。4万7000人超のうち58%が今後モウリーニョは成功できないと回答した。 |
反対しなかった38%の奴、絶対バルセロナファンやろ(笑)モウリーニョのユナイテッドを観てて、未だにモウリーニョを評価してる奴がいるならマジで無能と言わざるをえないわ。
というわけでホンマかどうか知らんが、ソラーリ解任&モウリーニョ就任の悪夢は避けられた。
だがまだ油断はできない。ソラーリが今シーズン無冠だったら、ペレスがフリーのモウリーニョを招聘する可能性はある。
正直最初は「ソラーリにはCL圏とCWC獲ってもらって、夏にグティマドリー爆誕!」みたいに思ってたけど、モウリーニョ就任の可能性があるなら話は別だわ。ソラーリには頑張ってもらわんと。
ペレスがソラーリをサポートする気があるなら、1月の移籍市場で何か動きがあるかもしれない。逆にソラーリを只の繋ぎの監督としか見てないとしたら、ペレスは冬の移籍市場を静観するかもしれない。
1月は過密日程で監督・ソラーリにとっては試練の月となるだろうが、ピッチ外でも試練が待っているのだろうか?
(エイバルに敗戦した後のローマ戦の会見で)ソラーリ「ここでは毎日が試金石だ。毎日がそうなんだよ」
選手評
クルトワ 失点はノーチャンス。それ以外は安定してた。
マルセロ 最初の15分は完全に舐めプしてピンチを招いてたが、流石にマズいと思ったのか、それ以降は集中してた。
カルバハル バスケスの決定機を演出したが、バスケスが決めきれず。守備でも気を抜かず。
ラモス 1得点。やはりファイナルは強い。守備でも決定的なシュートを体でブロック。
ヴァラン ビルドアップが相変わらず微妙だが、最初のチャンスシーンを防いだのはビックプレー。
ジョレンテ 初ゴールを記録。守備では面白いようにボールを刈り取っていたし、攻撃面でも気の利いたプレーがチラホラ出始めたのもグッド。
モドリッチ 先制点とアシストを記録。終始モジャモジャアフロ君を混乱させるポジショニングで、アルアインの悩みの種であり続けた。まさに世界最高のMF。
クロース マイペースにやってたなという印象。後半守備が緩くなった途端に途中交代になっててワロタ。
バスケス 攻撃面ではパスミスからピンチを招くなど凡庸。普通にカイオの方がドリブル上手くてワロタ。守備面の仕事は評価しているが、ここの攻撃のクオリティが上がって来ないとタイトルは無いだろう。
ベイル ひたすらGK当てに勤しむ。だが大会MVPをゲット。左サイドが板について来た感があるので後半戦は頼む。
ベンゼマ 10番としてはマジで上手い。だがシュートが精度がお笑い過ぎる。最高級の得点力増幅装置であるベンゼマの能力を利用できるストライカーが必要。
セバージョス マジで微妙だった。これならイスコとかバルベルデの方が良かったかもしれない。セバージョスってプレーの浮き沈み激しいよな。天才型の若手にありがちなパターン。
カゼミーロ まだまだ試合勘が戻ってないように見える。正直ジョレンテとどっちがいいかわからなくなってきた。ビジャレアル戦でどちらが先発するかは注目のトピック。
ヴィニシウス 塩谷のガバガバ守備のおかげで1得点を記録。あのシチュエーションで使われたのは彼にとってポジティブ。1月はアピールのチャンスが多いので、そこでもう一皮剥けてもらいたい。
ソラーリ 初タイトルおめ。ここまで出番のなかったセバージョス、この大会に思い入れが強い南米選手のカゼミーロとヴィニシウス、という交代策は非常に政治的だったが、それはマドリーの監督としては非常に重要な感覚。1月の日程をどう乗り切るかに注目。