アセンシオの悲痛な叫び
先発を見ただけで観る気が失せました…。いや、まぁ結局観たんですけど。
このブログを読んでいただいてる方はもうお分かりだと思うが、ジダンはまた性懲りも無くルーカス・バスケスを先発で使ったのである。
「一体同じ事を何回言えばいいのだろう?」という気分である。
ルーカス・バスケスは右に貼り付いてクロスを上げるだけなので、中盤の流動性が無くなると何度もこのブログで言っているのに…。しかもそのクロスもふんわりクロスで精度もイマイチと褒める所が一つもない。
一応ジダンの考えを無理矢理紐解くと、「モドリッチ&クロースのダブルボランチだから守備強度を補填するため」なのだろうが、私が言いたいのは「それはバスケスじゃなければいけないのか?」という話である。
例えば世代別代表でアピールしたセバージョスを左で使うと言う手もあっただろうし、マルコス・ジョレンテを使ってモドリッチを前に上げるというやり方もあっただろう。
ルーカス・バスケスはアポエル相手にも違いを創れないレベルの選手で、ハッキリ言ってもうこれ以上成長は見込めない。ならば伸び代しかないセバージョスやジョレンテにチャンスを与えるのが普通なのではないだろうか?
フランス人のテオは左サイドハーフとかいう意味不明な使い方で使うクセに、他の若手にはチャンスを全く与えないジダンは自国選手贔屓と言われても仕方ないだろう。
ジダンが監督として優れている部分は、本来守備をしないタイプの選手にも、喝を入れて守備に走らせる事ができる所である。
ハメス、ベイルなどはジダンが監督になって守備意識が改善されたと言っていいだろう。これは一見たいした事じゃないように思えるが、実は凄い事なのだ。攻撃的選手を多くピッチに立たすことができて、結局チームのクオリティアップに繋がる。
なのにジダンは守備意識が高くて、攻撃はイマイチなルーカス・バスケスのような選手をピッチに立たせたがる。結果、ご存知の通り得点力不足である。こういう判断ミスが積み重なって今のレアルマドリードの停滞を生んでいるように思える。
結局、バスケスは何の仕事も出来ずに攻撃を停滞させていた。そしてそれを見かねたアセンシオが右サイドに流れ来ていた。どうやらアセンシオはバスケスが炊停滞を招いている事を気付いているようで、左サイドをマルセロに任せて積極的に右サイドでプレーする場面が観られた。
「ジダン監督、僕を右サイドで使ってくれればこんなプレーができますよ」と言わんばかりにジダンにアピールするアセンシオ。本人も左で使われても脳筋クロスを上げるか、マルセロにパスするだけなのはわかっているのだろう。どう考えてもアセンシオは右サイドでプレーしたほうがいい。アセンシオのおかげでリズムが出来ていたという事にジダンが気付くことを願う。そしてルーカス・バスケスは全く役に立っていなかったということも…..。
明らかに保守的になっているジダンの采配
私がこの試合で一番驚いたのは、まずアポエルのレベルの低さである。そしてこのレベルの相手にモドリッチ、クロース、マルセロ、カルバハルという代えの利かない選手達を使ったジダンに対しても驚いた。
なぜこんなレベルの低いチームにこれだけの主力を使ってしまったのか、私には理解できない。
CR7とベンゼマは点を獲らせてメンタルをケアしたいという狙いだろうから、まぁわからないでもない。だが先週末に、暴力団アトレティコとの試合で消耗しきっている選手達を使ったのは、勝ったとはいえ失策だろう。特に病み上がりのカルバハルと先週末別メニュー調整だったモドリッチは休ますのが普通だろう。
ここからは私の推測だが、ジダンも自分の立場が危うくなっている事を自覚しているのではないだろうか?
よってジダンの本来の持ち味である、大胆なローテーションができなくなっているのではないだろうか?
だがこれはあくまでも私の推測なので、まだ何とも言えない。ただ週末のマラガ戦でもカルバハル、モドリッチなどの主力を酷使するようならそれは非常に危険なシグナルである。
なぜなら、ジダンはもう終了していると言っても過言ではないリーガをCLと並行して、両方狙おうとしているという事になるからだ。
ハッキリ言ってリーガはもうジダンの無能采配と無能審判のせいで終了してしまったコンペティションである。CLのストレートインだけ獲得できればOKなので、積極的に若手を使うのがベストである。なのにリーガでローテーションをしないとなれば、シーズン終盤で息切れして、結局無冠に終わる可能性が高い。
もしマラガ戦でローテーションを行わなければ、ジダンの首元が涼しくなっていて、本人もそれを自覚していると見て間違いないだろう。お願いだからイスコ王様のボールコネコネサッカーは止めてもらいたいが…。
今シーズンのCLのテーマが「ストップ・ザ・レアルマドリード」なのに対して、レアルマドリードのテーマが「ストップ・ザ・ジダン」なのは皮肉でしかない。
選手評
カシージャ クリーンシートなので、文句のつけようがない。
カルバハル こんな試合で使われて気の毒。プレー内容はさすがだったが、最後のイエローカードで有給申請したのが問題になっているようで…..。
マルセロ 一応アシストはした。だがやはりまだ体が重そうに見える。
ナチョ ゴールを記録。守備に関しては相手のレベルが低すぎて何とも言えない。
ヴァラン 一度ビルドアップで酷いプレーがあった。やはり彼はムラがある。相手のレベルを考えればバジェホにチャンスを与えるべきだった。
クロース 攻撃は良かった。守備に関してはモドリッチにだいぶ助けられてた印象。相手のレベルが上がるとダブルボランチは守備において厳しいのではないだろうか。
モドリッチ サッカー上手すぎ。
アセンシオ 今日も悩みながらプレー。それでも最低限の仕事はした。何回も右サイドに流れていたところを見る限り、本人の中では答えを見つけつつあるように思える。あとはジダンがそれに気付くか。ていうかジダンに直接話してもいいと思うのだが。バスケスをガン無視していたのにはワロタ。
ルーカス・バスケス ドイヒー。みんなでたのしくさっかーできてよかったね。らいねんはあぽえるですーぱーさぶとしてがんばりましょう。
ベンゼマ 調子に乗ってて草。今日は相手のレベルが低すぎた。これぐらいでレギュラー面されても困る。
クリスティアーノ・ロナウド 一応2ゴール。最後のカルバハルからの神パスを決めれていたら完璧だった。だがイスコのコネコネサッカーで調教されて鈍った感覚を取り戻すのは簡単じゃなさそうだ。あんな良いパス久しく見てなかった。
セバージョス いきなりパスミスでピンチを招く。どうやらダブルボランチはまだやりにくそうだ。左サイドハーフとか左インサイドハーフの方がいいと思うのだが….。意欲的な部分は評価したい。
テオ 相手のレベルを考えれば、先発で良かったと思う。浮き球のクロスが苦手なのを自覚して、グラウンダーのクロスしか蹴れないのがジダン的にはマイナスか。
マジョラル 「ボールサイドに流れて起点作り」、「CR7のために囮になる」、「積極的な守備」など使ってもらうためのアピールはしていると思うのだが、今日の2ゴールでベンゼマが延命したので、まだベンチ暮らしが続きそう。可哀想に。
ジダン まずローテーションしなかった事に失望。それが自分の強みだという事を忘れてしまったようだ。バスケスを先発で使ったのは噴飯モノだ。この学習能力の無さを見ていると、マラガ戦でも中盤ダイヤモンドでイスコ王様のコネコネサッカーが展開されそうで、今から溜息が出る。