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リーガエスパニョーラ17-18第11節レアルマドリード対ラス・パルマス~遅すぎた錘からの解放

レアルマドリード
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トットナム戦からの変更点

 

この試合を観た方には、トットナム戦の記事で私が「今シーズンのターニングポイントになる」と書いたのが、強がりではないという事がわかっていただけたのではないだろうか。

現在、降格圏にいるラス・パルマスが相手というのもあるが、あきらかに攻撃の部分で改善が見られたのは、わかっていただけたはず。

 

「具体的に何が変わったの?」と言われれば、ズバリそれは「アセンシオ右サイド起用」という単純な答えに尽きる。

私がこのブログで繰り返し呪文のように唱えていた、世界最強3TOPになる可能性を秘めた「アセンシオ、ベンゼマ、クリスティアーノ」の「ABC」がやっと観れたのである。

ただこの日はイスコも先発だったので、システムは4-4-2だったが、イスコ王様サッカーの4-3-1-2よりも攻撃も守備も役割が明確になり安定し、チームとしてフォーカスが定まったパフォーマンスが観れた。

 

この日先発フル出場を果たしたアセンシオは、全得点に絡む活躍で、自分がローテーション要員レベルの選手ではない事ピッチで示して見せた。

一体なんでジダンはこんな優秀な選手を今まで、ローテーション要員として扱っていたのか、私には理解に苦しむ。彼は間違いなくロナウドのように、全試合に近い試合数に出場し、チームにタイトルをもたらすレベルの選手なのだ。普通なら8月のパフォーマンスで気付くべきなのに、今まで左サイドや左ウイングバックでひたすらクロスを上げさせていたジダンは批判されても致し方ないだろう。

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アセンシオの凄さと起用するメリット

 

アセンシオを右で起用するメリットを具体的に上げると、まず彼のポジショニングの上手さが挙げられる。

16-17シーズンバイエルン戦1st Legのロナウドの2点目をアシストしたシーンを思い出してもらいたい。あの時も右サイドに入ったが、ゾーンの隙間を見つけると、フラフラと左サイドまで流れてきて、そこから縦パスを受けて、ロナウドに決定的なクロスを送った。あのシーンは彼のサッカーIQの高さが凝縮されたシーンと言える。

 

左サイドでも同じようなプレーは出来なくもないが、左利きの彼の特徴を最大限に活かせるのは右サイドだと私は思っている。左だと「カットインからシュート」という選択肢が無くなるので、相手DFがプレーの的を絞りやすくなってしまう。まだマドリーに来て右サイドを担当した試合は数少ないが、将来のために彼を右サイドで使い続けるべきだと、私は考えている。

 

なのにルーカス・バスケスのような守備固め専門要員を右で使い、アセンシオに左でクロスを上げさせ続け、アセンシオを不調に陥らせたジダンの罪は重い。前も言ったがバスケスと同時に使うと、バスケスが右でしかプレーできないため、アセンシオのポジショニングやインテリジェンスが活かせないのだ。

この試合ではバスケスよりもプレーエリアが広いイスコが逆サイドだったため、彼の良さが最大限とまでは言わないが、活かされていたと言える。

 

次に「単純に全てのプレー精度が高い」という事だろう。まず正確なキックで先制点をアシスト。その次はスーペルゴラッソなミドル。得点には繋がらなかったが、前半38分にベンゼマに合わした速いクロスも高精度なモノだった。今シーズンのマドリーの試合でああいう鋭いクロスボールを入れられたのはベイルぐらいだ。マルセロ、カルバハルがまだ本調子じゃない事を考えると彼を外すという決断は私には考えられない。

 

次に守備の安定である。これはアセンシオの凄さというより、「アセンシオを右サイドで起用するメリット」」といえる。この試合は守備は4-4-2で行っていたが、誰がどのエリアを担当するか役割が明確になった事で、4-3-1-2でプレーしていた時よりもサイドに人がいないという事が無かった。以前はモドリッチが必死で横にスライドして、過労死しかけるというシーンが散見されたが、そういうシーンもなかった。

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ジダンの最適解探しは続く、そしてそこにイスコのポジションは…

 

アセンシオの才能という上積みで試合内容が改善されたが、根本的な問題が解決したわけではない。

それは「ジダンがまだ最適解を見つけ出したわけではない」という事である。

今日イスコがフル出場だった事を考えると、ジダンはイスコ王様サッカーの事を完全に諦めたわけでないないように見えた。

 

ゴールこそ決めたが、実際今日もイスコが効果的なプレーをしたシーンはほぼなかった。トップ下で使うより、サイドハーフの方がマシなのは確かだが、実際彼がドリブルで突破して、良質なボールを供給したシーンはほぼ無かったのではないか。(マルセロの出来が悪いというのもあるが)おまけにクロースも「左サイド大好きマン」で役割が被っていた事を考えると、やはり今日休んだモドリッチが先発に帰ってきて、マルセロのコンディションが改善されれば、クロースかイスコどちらかだけでいいのではないだろうか。

あと致命的なのがイスコがロナウドの才能を活かせないという事。今日のイスコの得点シーンのようにロナウドがイスコを活かすのはよくあるのに、イスコはまったくロナウドを活かそうとしてない。これはレアルマドリードがタイトルを獲得する上で絶対に看過できない問題である。ロナウドの才能を最大限に活かせない限り、マドリーがタイトルを勝ち取ることはないのだ。

アセンシオが覚醒しつつあり、次世代の王に名乗りを上げようとしているマドリーで、現在の王であるロナウドとのコンビが確立されれば、マドリーはどんな相手にも勝てると私は思っている。なのにかつてフットボール史上最高の司令塔と呼ばれた将軍ジネディーヌ・ジダンがそれに気付いていないのが非常に腹立たしい。(さすがに今日のアセンシオのパフォーマンスで気付いたと信じたい)

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無失点に抑えたが、守備は改善の余地あり

 

それと、おそらくこの日限定の采配だろうが、クロース&カゼミーロのダブルボランチも酷かった。

簡単に言うと二人ともダブルボランチ向きの選手じゃないという事だろう。

 

カゼミーロはワンボランチの方が役割が明確でやり易そうだし、クロースはダブルボランチの一角としては守備力とリスク管理能力が低すぎる。

前半20分のラスパルマスのカウンターのシーンを見直してもらいたい。クロースが右サイドまでプレッシングに行って外されて、守備陣が数的不利になり、ゴール前まで容易に到達された。オフサイドで難を逃れたが、上位チームなら一点モノのシーンである。レアルマドリードのようなサイドバックを高く押し上げるチームでは、ボランチのリスク管理能力が重要であり、このシーンのクロースのプレッシングはあまりにも無責任で無謀な判断であった。

やはりダブルボランチならばマルコス・ジョレンテ、セバージョス、モドリッチ、コバチッチの中から選ぶべきだろう。彼らならまだカゼミーロ&クロースよりも間違いなく機能する。

 

ナチョとバジェホは好プレーを見せたが、相手が降格圏という事実は忘れるべきではない。

ジダンには明確なリスク管理の基準をチームに植えつけて貰いたい。現在のレアルマドリードの守備は、選手がその場その場で自己判断でプレーしているように見える。

4-3-1-2から4-4-2に変わった事でサイドの数的不利問題は解消されたが、まだまだ改善は必要だ。

 

これから代表ウィークに入り、代表ウィーク開けにマドリードダービーという日程。

ここでローテーションをするという事は考えにくいので、ジダンの現時点での「最高のスタメン」がワンダ・メトロポリターノのピッチに立つ事になるだろう。ベイルもおそらく帰ってきているはずで、ジダンのスタメン選考に注目したい。

まぁ私的には前線ABC&モドリッチ・クロースコンビ以外ありえないのだが、今日のアセンシオのプレーを見て、ジダンがまだスタメンからアセンシオを外すようなら、今シーズンさらに苦しむ事になるだろう。

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選手評

 

カシージャ 前半ビトロのシュートを股で防いだ。あれが決まっていたらさらに重苦しい雰囲気になっていただろう。そういう意味では影のMVPと言える。

 

マルセロ まだまだ本調子には程遠い。テオを使えと言いたい所だが、テオのワロスも中々のモノなので、何とも言えない。

 

ナチョ やはりアクラフよりも、戦術眼・守備力で上回る。攻撃の時は攻撃、守備の時は守備というふうにナチョはプレーにメリハリがある。アクラフ中途半端なポジションで止まっているときがある。ただクロス精度はアクラフの方がまだマシ。今日のナチョのプレーからアクラフが学んでくれればいいのだが。

 

バジェホ 今日のパフォーマンスで自分の才能を証明したと言っていいだろう。なぜこれほど優秀な選手がいて、ジダンは今まで使わなかったのか。トットナム戦もバジェホをCBで使って、ナチョを右SBで使えば違った結果になったのではないか。ビルドアップもセンスを感じさせた。さすがブンデスリーガでセンセーショナルな活躍をしただけの事はある。

 

ラモス 前半は酷かったが、バジェホの好パフォーマンスに感化されたのか、後半は良くなった。バジェホがこれだけできれば、これからは彼も休めるはず。

 

カゼミーロ 良くなかった。というよりシステムが合っていなかった。あれだけ守備に非協力的な選手がたくさんいたらどうしようもない。

 

クロース 最近酷い。メンタルなのか、疲れなのかわからないが、この出来ならもっとセバージョスにチャンスを与えるべき。

 

イスコ サイドハーフなのに彼がウィングのようにプレーするので、クロースの軽い守備と相俟って、守備のバランスが悪かった。無理矢理仕掛けてロストするシーンもあったし、この出来ではスタメンは厳しい。

 

アセンシオ 次世代の王に相応しいパフォーマンス。イスコとの決定的な違いはチームを勝利に導けるという点。守備も協力的だし、外す理由がないと思うのだが、ジダンの判断は如何に…。

 

ベンゼマ 決定機を今日も当然のように外す。ゴール数が少なくて焦る気持ちはわかるが、チーム状況と自分のシュート精度の低さを弁えてほしい。あそこは絶対アセンシオにパスすべきだった。そうすればもっとチームが楽にプレーできたはず。

 

ロナウド コンディションはかなりいいのに運が巡ってこない。試合を観てない外野は色々言うが、私が見る限り、今シーズン彼のせいで負けた試合は一つもない。彼の得点数を批判するなら、彼が円熟味のあるプレーでチームを助けている事についても指摘するべきだ。物事の一面しか見ないで批判する人間はただのマドリーを悪く言いたいアンチマドリーでしかない。個人的には、サイドバックのコンディションが上がって来て、前線ABCが板についてくれば決めまくるような気がする。

 

マルコス・ジョレンテ これだけできるならスタメンで使うべきだろう。カゼミーロの不在を感じる事は無かった。

 

セバージョス 彼は自陣でリスキーな選択をしがち。もっとシンプルにプレーしてもらいたい。

 

ルーカス・バスケス 天下り公務員のような一向に改善しない仕事っぷりワロタ。

 

ジダン まずアセンシオとバジェホを使った事は評価したい。だがダブルボランチの組み合わせは良くなかったし、またお決まりのようにベンゼマに代えてルーカス・バスケスを投入した。ベンゼマとルーカス・バスケスが交代する時のベルナベウの微妙なリアクションは、ジダンの采配に対する疑問も含まれているのではないか?普通に考えればトットナム戦で好プレーを見せたマジョラルを使うべきだろう。バスケスはこれ以上成長することはないが、マジョラルはまだまだ成長の余地がある。マジョラルがまだベルナベウの公式戦で今シーズン先発0という事実はどう考えてもオカシイ。