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19-20CLグループリーグ第5節レアルマドリード対PSG~ジダン放り込み止めたってよ

レアルマドリード
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サプライズ

 

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9月にボコられたPSGとのリターンマッチ。チケットも完売という事で、求められるのは勝利のみ。

 

 

情報遮断して晩飯食いながら観てたんで、先発を観た時はメシ吹き出しそうになったわ(笑)まさかここでイスコを使ってくるとは…。まあ配置をサイドで数的不利になる4-3-1-2にしなかった事は評価したい。

 

 

GK  1 ケイラー・ナバス

DF  2 チアゴ・シウヴァ  3 プレスネル・キンペンベ  12 トマ・ムニエ  14 フアン・ベルナト

MF  6 マルコ・ヴェッラッティ  27 イドリッサ・ゲイェ  5 マルキーニョス

FW  7 キリアン・エムバペ  11 アンヘル・ディ・マリア  18 マウロ・イカルディ

なんでか知らんがネイマールはベンチスタート。サンキュートゥヘル。(クルザワ先発だったらもっと良かったんだが。)

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2点差を追いつかれて引分けるも、グループリーグ突破を決める。

 

ふぇ~引分けか…勝ちたかった所だが、クルトワの退場の件を加味すれば妥当っちゅうか、むしろ上出来か。

しっかし、久しぶりにジダンが監督として仕事をしたな。てっきり、何も考えず脳筋モイーズサッカーする気かと思ってたわ(笑)

 

試合前日の記事で、

  1. むやみやたらに放り込むモイーズリスペクトサッカーをすると、ボールをパリに回収された場合に高速カウンターが発動するので危ない
  2. つまりシュートで終わる事が大事
  3. もしカウンターが発動してしまって、右サイドでモドリッチの強制シャトルラン現象が起きたら過労死不可避でヤバい。

と書いたが、ジダンはちゃんとこの3点のポイントは抑えてきた。

 

まず①と②だが、この試合を観た人はわかると思うが、前半のマドリーはいつもなら単純に放り込むシーンでも、放り込まずにパスを繋いでボール保持を優先するシーンが多かった。

例えば、37分のシーンではカルバハルは敵陣深くまで侵入した状態で、ベンゼマにボールを戻している。(2点目のようにエリア内でマークが外れてるなら話は別だが…)

そして放り込まない代わりにミドルシュートで攻撃を終える、という展開が多かった。(仮に相手のカウンターが発動してしまっても、前半39分のアザールの守備が示すように、攻守の切り替えは徹底されていた)

 

イスコ先発というサプライズも、この考えが関係しているのだろう。

あくまでも私の予想だが、クリスティアーノ・ロナウドを失った今のマドリーが、ネイマールとエムバペがいるPSGと「刺すか刺されるか」の試合を演じるのは分が悪いとジダンは考えたのだろう。

となると、パリからボールを取り上げるのが最善の策。そうする事で、パリとのトランジション合戦(攻守が目まぐるしく動く展開)を回避できる。そこに白羽の矢が立ったのがイスコという事なのだろう。

 

そして③に対する解決策は言うまでもなく、バルベルデの右サイド起用。

バルベルデは意外に走力がある選手で、アスリート的な要素も併せ持つ選手。この試合ではガスが切れるまでは一定の仕事をしたと言える。(前半8分ぐらいに、ベルナトにドフリーでクロスを上げられてピンチになったのには呆れたが…)

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一定の効果はあったが…

 

前述したジダンの策は一定の効果があり、2-0の所まではまずまずだった。

だがマドリーは後半36分から38分の間に試合のコントロールを失って2失点を喫している。PSGの相手守備を破壊する力は欧州屈指であり、ああなってしまうと、根性守備が専売特許のマドリーでは耐えきれない。

 

コントロールを失った原因の一つとしては、ジダンの策のキーパーソンであったイスコとバルベルデのガス欠が関係していると、私は見てるのだが、これは今後も付いて回る問題だろう。(もちろん、アザールの怪我や、後半から登場したネイマールの存在も大きい。特にネイマールはベストコンディションだと止められない。だからボールを保持するしかないわけだが…)

まずイスコと同じ特徴を持った選手などまずいないし、バルベルデのように走力があって、サイド適正もあるMFというのも中々いない。どちらも現状代えが利かない。

 

あとこのやり方だと、相手に先制されて引き籠られたら確実に詰む。

今日はネイマールベンチスタートというアドバンテージのおかげもあって、なんとか先制できたので、イスコ中心のチンタラポゼッションがハマったわけだが、逆の展開なら全く話は変わってくる。

もしイスコに、引いた相手を崩すだけのアイデアがあるのなら、ジダンはもっとイスコの事をリーガで起用しているハズだ。

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CLを勝てるのは全方位型のチーム

 

以前はロナウドという規格外のスコアラーがその問題を全て解決してくれてたわけだが、今のチームだと「先に失点した場合の勝率が14%(1勝4分2敗)」という数字が示すように、ビハインドをひっくり返す力が備わってない。

簡単に言うと、今のマドリーはあらゆる状況に対応できる全方位型のチームではないのだ。

 

昨今のCLでやらかしているバルセロナを見ればわかるが、リーガは攻撃力がある程度あれば獲れるが、CLはあらゆる状況に対応できなければ取れないコンペティションなのだ。(全方位型以外のチームがCLを制したのは11-12シーズンのチェルシーが最後)

というわけで、「ジダンの策がある程度当たった」という点ではポジティブなのだが、それでもホームで勝てなかったという事実が、今のマドリーのいる場所を端的に表しているのではないだろうか?

 

マドリーは2位通過を決めたわけが、「2月の決勝トーナメントまでCL仕様の戦い方を確立できるか?」が重要になってくるし、CL仕様の戦いをテストしながら、リーガの勝ち点を稼がなければいけない。ジダンに課せられたハードルはとてつもなく高い…。

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選手評

 

クルトワ イカルディを倒して退場を告げられるが、VARに救われる。後半の2失点は無理ゲー。

 

マルセロ 攻撃は神、守備は紙。1失点目の原因となった意味不明な突撃守備はご愛敬。前半20分ぐらいにCFWの位置で普通にポストプレーしてて草。

 

カルバハル 途中まで良かったんだが、時間が経つにつれてだんだん意味不明なポジショニングが増えた。(最後のポジションを捨ててエムバペにスライディングしに行ったシーンは良かったが…)2失点目の時なんてヴァランとラモスの間にいたからな。イタリア人の監督だったら白目剥いて倒れてるよ(笑)

 

ヴァラン 1失点目はボールがカゼミーロに当たった事によって、クロスが予想とは違う場所に来て歩幅が合わなかったのだろう。あと相変わらずヘディングは入らない。

 

ラモス マルセロの突撃をカバーしに行くが、パスを通されて失点。同じ形でエイバル戦(その時はメンディだったが)でもピンチになってたけど、いい加減このパターン修正しろよ。

 

カゼミーロ 対人は無敵。だが2失点目は彼のクソみたいなパスミスから。

 

クロース ミドル撃ちまくり。前半は休養したのに守備緩くてワロタ。完全にディマリアにクロースとカゼミーロの間のスペースを狙われていた。(後半はジダンにキレられたのか知らんがマシになってたが)意表を突いてCKで直接ゴールを狙うシーンも。

 

バルベルデ アトレティコ戦で右サイドで起用すれば?みたいな事書いたら、ホンマにそうなっててワロタ。あとバルベルデの交代を疑問視しているヤツがいるようだが、途中交代前提だからあんだけ走れるんだよ(笑)オフサイドだったがベルナトを倒したシーンは非常に危険だった。

 

イスコ 絶賛されてるようだが、実はいつもとそんなにプレーは変わらない。むしろキレがそこまでない事を考えれば、まだ本調子ではないのでは。イスコの問題点はチームに合わせられない事であって、今回はチームとゲームプランの方から彼に歩み寄ってる形だから良く見えたという事。ぶっちゃけ90分持たないなら、久保残しとくのもアリだった気がする。後半の決定機は決めたかった。

 

アザール PSGのプレスを空転させて先制点の起点に。ムニエの無能ラフプレーによって負傷退場。10日間の離脱と言われている。

 

ベンゼマ 2得点を上げる。どう考えても、イカルディやカバーニより上手い。「放出しろ」とか言ってた奴らは見る目が無さすぎる。

 

ベイル ヒーローになり損ねる。左だと高精度クロスマシーンになるので、今日のゲームプランとの噛み合わせは最悪。どう考えてもロドリゴ投入後は右で起用すべきだった。

 

モドリッチ 2点目の起点に。もうちょい早く投入して良かった。

 

ロドリゴ ガラタサライ戦でハットトリックした時にも言ったが、サポーターが持ち上げすぎた。ベルナトやモンレアルをチンチンに出来ないようではマドリーのスタメンは難しい。とはいえ、彼はまだこれからの選手で、今後2.3年で若い頃のマルセロのようにフィジカル能力を爆上げ出来れば、スタメンも見えて来るだろう。逆にフィジカルがこれ以上伸びないのであれば、守備を鍛えて中盤ヘのコンバートをオススメする。

 

ジダン プランは悪くなかったが、交代が遅い。モドリッチの投入とイスコを下げるのはもっと早くて良かった。あといい加減マルセロとラモスの守備修正しろ。後半ベイルとロドリゴの位置を入れ替えなかったのは謎。PSGに「ケイラー・ナバス」と「ベルナベウで2点差から追い付く」という成功体験をプレゼントしてしまったのは王座奪還を狙う上で非常に痛い。